2006年02月21日

目的を理解する

 今日は、あるグローバル企業の前日本支社長である女性と……▼
久しぶりにお会いしました。彼女は、日本の人たちの働き方を見て、関心することが多い中、なぜこんなにもグローバルな視点と違うところで仕事をしているのか、とギモンに持ったという。グローバル企業での仕事の中では、そこでのコミュニケーションルールがあるが、日本のスタッフはそれにのっとっていないために、認めてもらえにくい。言い分も理解されにくい。社長として、日本のスタッフの弁護をすることが仕事の大半だったそうだ。
 それから、思考。日本人は、ものすごく長い時間を書けて詳細な「計画」を立てるが、その時間のかけ方は、ある意味無駄なほど長い、と。計画の緻密さや実行力は、海外の企業に勝るが、ディスカッションをする中で、その計画をする目的は? そもそも、その計画に行き着いたのはなぜ? 戦略は? と聞くと、ほとんどが答えられなかったりする事実にも驚いたそうだ。細かい計画はたてるが、本来の目的を見失っている。行動の目的がしっかり理解できたら、計画は、自由度が高いのに。
 私は、同じような経験を頻繁にしている、という話をしました。仕事の目的、コミュニケーションの目的がわかると、仕事の創造力が高くなるのです。
 「日本の働き手は、長時間、細かく、品質高い仕事をしているのに、海外からは評価されないの、もったいないじゃない。それに、グローバル企業にとっても、日本のビジネスから学ぶチャンスを失っているということになるから大きな損失なのよ」と彼女が言ったのが印象的だった。

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この記事へのコメント
やはり、総じて日本人には、コミュニケーションする文化自体が少なすぎるのでは、ないでしょうか。
多少のアメリカ経験から思うのは、アメリカ人の場合、目的がなくてもコミュニケーションをする習慣があると思います。人が会えば、とりあえず挨拶する。
「知らない人でも誰でも。とりあえず話しかける」こうした文化があると仕事内の議論も変わってくるかもしれませんね。
Posted by いで at 2006年02月23日 12:13
これは、島国なので仕方のない面があるのでは、ないでしょうか。
ただ、海外からの評価よりも、日本人自身が頑張っているわりに、充実感が少ないかもしれないですね。
Posted by いで at 2006年02月21日 20:17
私自身もグローバル企業で働いているものの一人です。日本人は言語的な問題もあり(動詞は一番最後であるとか、結論は最後に持ってくるなど)、「"目的"を意識するのは非常に難しい」と働き始めた頃は思っていました。しかしながら、今では目的・戦略なくして何故計画が立てられるのか、先の日本支社長と同じ疑問を持つようにまで成長しました。
いまでは「この目的は、『計画達成のための目的』であって、『目的達成のための計画』になってない。」とアメリカ人の同僚にいうまでになりました。グローバルスタンダードになっている、「問題に対するQuick Action」を求められる現場ではプランが先になることもしばしば。違う意味でグローバルな視点が本末転倒な自体を生んでいるのも事実だったりします。。。
Posted by marco302 at 2006年02月21日 20:08