2007年05月23日

文武両道

 中教審で「教育進行基本計画」についての議論をしています。……▼
 私は、まずは、教育予算を増やすことが大切だと思っています。将来の日本を良くするためであり、同時に、将来コスト、リスクを軽減するためでもあり、日本への投資です。予算増をして、教職員定を変え、小・中・高が、たとえば1クラスの20人とか、25人になると、先生の負担も減り、子供への気配りもでき、子供同士のストレスも減る。先生にとっても、生徒にとっても、大きな成果があるでしょう。
 また、予算があれば、不登校、悩みを抱えている子供や親の話を聞く、教員以外の別組織もつくれるのではないでしょうか。担任のみがすべてを対応するのではなく、複数の専門家の心があれば、変化をつくりやすいでしょう。
 それから、「学力」と「心」の教育のほかに3つ目の柱として、「課題解決能力」が必要ではないかと考えています。
 論理的思考、コミュニケーションスキル、ディベートの力などを身につけ、自分が出会う問題や、他人との意見の相違のときに、建設的に乗り越える力を身につけられれば、前に歩んでいかれると考えているからです。自分の力で、どんな問題も、乗り越えられると感じられれば、人生を築いていく際、とても大きな力となります。
 そして、もうひとつが、新しい評価基準を徹底させること。それは、「学力」+「スポーツ、芸術、など」+「問題解決能力・リーダーシップなどの精神面」の3つの柱が、大学進学なども評価対象となっていったらよい、という考えです。
 学問だけを追求してエリート校に入学しても、そこには自分と同じような人ばかり。そして1番のはずの自分は下の方。そんなときに、自分の評価基準が1本だと、それが折れると弱い。しかし斉藤祐樹君や、石川遼君が魅力的なのは文武両道+問題解決能力でしょう。大学入試や就職でも、3つのバランスが良い人が、高い評価を受けるシステムに変化してくると、良いのではないかと思うのですが。
 ブログで短く書くと、誤解のおそれもあります。しかし、是非皆さんにも、今の教育を批判せずに「これからの教育」についての具体的提案を考えることをしてほしいと思っています。

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この記事へのコメント
教育にお金をかけるのは、良いことだと思いますね。
確かに、人間才能より、環境が大事だと思います。

私が、日本のシステムで無駄と思うのは、塾や予備校ですね。働いている方には、申し訳ないですが。

今のほとんどの子は、学校と塾とダブルスクールをしているのでは、ないでしょうか。スケジュールも違うだろうし、無駄が多いと思います。まずは、学校教育の充実と海外では、塾を禁止している国もあります。
子供は、学校に勉強に行っているはずなのに、帰ってきてから、別の勉強をしていたら、生活が訳の解らないものになる気がします。学校教育の充実が大事と思います。

今、塾にかけているお金を税金で学校教育にいれ、塾の講師を学校で雇えば、学校も充実するし、子供の時間負担も減るし、とてもよい事と思います。
Posted by いで at 2007年05月27日 22:43
小学校教員です。嬉しいです!
何しろ12時間労働当たり前・・・この上お給料カットは
勘弁です、予算を増やして云々のお話にうんうんと
うなずくばかりです。この業界はいい人がとても多いんです。だから善意で成り立っているようなもの。
しめつけばかりの政府やマスコミにはがっかりです。
ハッキリいって日本の義務教育は、カリキュラム・児童の健康管理・行事の種類などなど世界トップレベルだと思います。(これ以上のことやってる国はないのでは?と思う点が
多々あり)もちろん改善点はあるし、これからの時代にふさわしいものを取捨選択していく必要はあると思いますが、
変化を迫られているのは他の業界とて同じこと。そんなに違わないと思って下さい皆さん。
Posted by 現場 at 2007年05月24日 22:32
私も日本の教育予算は本当に増やすべきだと思います。福祉予算はいっぱいだというけれど、ほとんどが老人介護や医療にまわされていて、将来的な効果を考えればバランスが悪すぎます。介護や医療は「ツケを払う」もので、教育や健康など「投資や備え」に力をいれるのがロジカル。介護保険を30代まで下げるとか、「介護ありき」の議論はおかしい。子どもはもちろん、大人が学校に入りなおすことまで含めて“教育支援政策”を考えて欲しい。中教審がんばってください!
Posted by ハルミン at 2007年05月24日 13:05
私は非常に恵まれた教育を受けてきました。
そのことに本当に感謝しています。
できれば教育から与えられたものを今の子供たちに還元したいと思います。

佐々木さんの提案に賛成します。このような柱で実際の教育が行われることを望んでいます。

そして教員でもない私ですが、少しでも、未来の子供たちのために私もお手伝いしたいと思っています。
Posted by 年齢不詳永遠の女学生 at 2007年05月24日 02:35