2012年10月19日

IMF・世界銀行総会でのセッション、女性と経済

 東京で48年ぶりに開催されたIMF・世界銀行の総会。有楽町、日比谷界隈はたくさんの警察官、そして、金属探知機などによる厳重な警備が行われ、各国からのリーダーたちを迎えての時間となりました。その中で、10月11日、12日には、女性と経済をテーマに……▼IMF
世界銀行グループのIFC(International Finance Corporation)による女性と経済に関するセッションが開催されました。リベリア共和国から女性大統領も来日し、大変興味深い議論が展開されました。
 141エコノミー(国でない地域があるので、国際機関では、何カ国・カントリーという表現を使わず、エコノミーという経済圏でカウントします)を調査した結果、102エコノミーにおいて、最低1つ以上の法律で男女差別があった。
 また、女性が資金へのアクセスができない事例として、女性が経営する企業の5〜10%しか、一般金融機関(commercial bank)から融資を受けることができていないこと。また、女性経営者が経営する企業は、なんと3%の企業しかベンチャーキャピタルから投資をうけることができていない、等の数字も発表されました。
 私は、87年にユニカルインターナショナルを設立してから、業務では男女関係なく仕事をしてきていますが、取材のほとんどが「女性なのになぜ起業したのか」「女性としての苦労は」というものでした。取材を通して世の中の女性たちの置かれている現状を学び、私の立場として、なんとかできないものかと使命感を感じるようになりました。
 「自分は男女差別をうけていないから」とか「男女差なんか感じないよ」というのではなく、こういった数字を自分のこととして受け止めて、男性も女性もみなで改善していかないと、いけないと思います。そしてそれは、男女平等という視点だけではなく、経済成長、社会の向上のため、という視点で。
 女性と経済は、私が24年取り組んできているテーマということになります。そろそろ日本でも、世界でも、動き始めた気がします。


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