2017年12月11日

女性役員候補、ご紹介します

日本経済新聞の記事に「「女性役員ゼロ」 総会で反対票を」という記事がありました。記事には、グラスルイス社が、2019年から日本の主要上場企業に女性の役員起用を求めることや、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが、女性役員がいない場合は、指名委員会の委員長の取締役選任議案に反対する方針」とあります。
いい外圧だ、と私は思います。
 取締役会に女性を? と思う方もいらっしゃるかもしれませんし、「時代の流れだね」と思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、女性役員を、という理由は、トレンドでも人権問題でもありません。企業経営に・・・▶︎
多様な視点を入れることで、ガバナンスも高まり、イノベーションも生まれ、企業価値が高まっているのです。女性役員が3名以上いると利益が増加し、企業価値が高まっているというデータは、アメリカの金融機関など多くが情報提供しています。

 日本でも女性活躍推進法が施行され、企業は女性管理食や役員の状況を公開する必要も出てきています。総理も「女性役員を一人でも」ということを推奨しています。
 
 「女性なら誰でもいいのか」という声も上がりますが、誰でもいいはずはありません。男性も女性も同じような視点で選べば良いのです。しかし、長年続けてきた役員の選び方は変えましょう。自社の中でどれだけ長年貢献してきたか、自分たち(現在の男性取締役)とどれだけ良い人間関係できているか、など様々な「男性的なバイヤス」は、脇に置くことです。

 では、そんな女性取締役候補者はいるのだろうか? と考える方もいるでしょう。女性役員を探していると我が社にご相談くださる企業も「女性候補者は少ないのかと思っていたら、こんなにたくさんいて驚いた」とおっしゃいます。例えば、代表取締役経験者、取締役経験者、CFO経験者、上場プロセス経験者、執行役員、会計士、弁護士、ガバナンス専門家、ESG専門家・・・それも各業界・分野でたくさんいます。女性役員を探そうと考えたら、ぜひ我が社に相談していただきたいです。

 女性役員を入れる目的は、一つ。会社も、社会も良くすることです。取締役会が「ダイバーシティな視点で議論される健全な場」になることは、本当に重要だと思います。最近の有名上場企業の数々の不祥事の報道を見ると、強くそう考えます。可能なら、一人でなく複数の女性役員がいるといいとも思います。

 私自身、現在4社、過去から今までで合計すると、上場企業等の社外取締役、監査役を6社つとめさせていただいていますが、どの取締役会に参加しても、企業が熱心に新しい視点を取り入れようとされていることがわかります。そして、時に私の視点が皆さんと違い違和感を持たれることもありますが、それでも全員がプラスを作るために、企業の健全な経営と成長のために意見を出し合うのですから、とても貴重な議論や時間が持てていると実感しています。

 女性取締役、女性監査役、来年度から採用するのは、社長と役員会決議だけで推薦決定ができるのです。決定は総会ですが、推薦することになんの法的障害もありません。今の社長をはじめとする男性幹部の意識と行動変化で、次年度以降の企業価値が高まるのですから、ぜひ決断を。次年度から、女性役員を増やして欲しいと思います。


Posted by kaorisasaki1 at 00:01│Comments(0)