2018年01月10日

「最高裁でも旧姓を使う」最高裁判事就任の宮崎裕子さん

2018年1月9日付で最高裁判事に就任した宮崎裕子さん。「最高裁でも旧姓を使う」「当然です」と話されて、話題となっています。個人的に、プライベートでのお付き合いがあるので、まず心から嬉しい!素敵!と宮崎さんが最高裁判事に就任されたことを祝福し、ワクワクしています。と同時に、夫婦別姓のテーマがやっと動き出すのではないか、という期待もあります。

「夫婦別姓」というと女性の社会運動と思われがちですが、そうでもありません。少し冷静に客観的に事実を見ていく必要があると思います。

まず、「選択できるようにしよう!」ということですから、今まで通りの習慣も文化も、継続したい人はそのまま継続できます。それぞれの夫婦が選べるのですから、選択肢が増えるというだけのことです。また「今だって選択できるではないか」という男性にお会いすることがありますが、妻の姓を選んでいる夫婦は5%にも満たないというデータを見ると、選択ができているとはいえないかもしません。例えば、結婚した時に区役所で届出順に男性の姓、女性の姓と、50/50に名字を決めていく制度だったらどうでしょう?つまり、あなたの性が変わるかもしれないと考えたら、少し「自分ごと」として想像できるでしょうか。

私が以前から指摘している問題点は、経済的な不利益です。人生の途中で自分の名字を変えるということは、社会生活で不利益があるのです。例えば・・・
・独身時代に論文を書いて発表をしていた人が結婚で姓を変えると、その人の過去の功績が検索されにくくなります。研究者としての評価に影響が出ます。

・独身時代に何らかの資格を取った人は証書の名前と違うことになり、業務での支障がでる可能性があります。

・ビジネスネーム(通称)で社会で仕事をしている人への講演招待などが海外などからあると、航空チケットの予約名とパスポート名が違いフライトが使えない、ホテルで認識されない、また、逆に、戸籍名で登録すると相手の団体や主催者などが自分を誰だか認識できないなどトラブルになります。また、それを証明する時間とお金がかかります。

・起業をしているなど含め、何らかの「届出」を役所に出している人は、全ての書類を再提出しなくてはなりません。印鑑証明、登記、銀行口座など。その手続きに費やす時間とお金は膨大です。

・その上、社会的には「通称」を使っているのですから、社会一般が知る名前と実際の契約書などの名前が違い、信頼を欠きますし、同一人物であることの証明に時間とお金がかかります。

・・・結婚して妻の姓を名乗ったことで、不利益を受けたと、サイボーズの青野社長(男性)らが同日、満を辞して、提訴しました。「民法上の氏」と「戸籍法上の氏」は違うなど論点整理して男性経営者が訴えることで、そして、最高裁にも旧姓を継続する判事が登場したことで、日本社会は、少し前進するでしょうか。期待しています。




Posted by kaorisasaki1 at 23:45│Comments(0)